昭和の珈琲店【空想の森から<199>】
敬愛する画人・武石憲太郎さんの作品が展示された空間で、朝一杯の珈琲をいただく。至福の時。昨日は、宮崎を出発し、高千穂の町外れで朴の花を採取。車中に濃密な香りが漂った。成人して間もないころ、先輩画家に連れて行ってもらったバーの、綺麗なお姉さんたちに囲まれて、体を固くしていた時の香りを思い出した。藤の花も採る。この二花は焼酎に漬け込み「花酒」としよう。藤の花酒は、薄紫の清純な酒となる。どのような薬効があるかはいまだにわからない。故郷の町の市役所で、叔母(97歳の老母の妹)の消息を尋ねるが、不明。5年ほど前まで住んでいた市営住宅に今はいないという。行く先もわからないという。別の調べ方を考えよう。気を取り直し、古い珈琲店に立ち寄る。この店の前の道は、20代前半を過ごした団地へ続いている。絵を描き、仕事場としていた...昭和の珈琲店【空想の森から<199>】
2025/05/15 09:11